2026.03.26
お知らせ
受験で苦戦する組合せ、確率の種類と各問題での正しい適用
受験で苦戦する組合せ、確率の種類と各問題での正しい適用
確率や組み合わせの問題は、多くの受験生が「何をどのタイミングで使うべきか」で迷う分野ですよね。公式は覚えていても、問題文のわずかなニュアンスの違いで
nPr
なのか
nCr
なのか、あるいは重複を許すのかが変わってしまいます。
混乱を防ぐために、**「選ぶ対象」と「並べる枠」**の関係性に注目して整理しましょう。
1. 組み合わせ(Combination)と順列(Permutation)
一番最初のハードルは「順番を気にするかどうか」です。
順列
nPr
(Permutation): 「選んでから並べる」。1列に並べる、役職(会長・副会長)を決めるなど、順番が変わると別物になる場合。
組合せ
nCr
(Combination): 「選ぶだけ」。掃除当番を選ぶ、トランプから3枚引くなど、セットとしての内容が同じなら順番はどうでもいい場合。
迷った時の判別法:選んだものを入れ替えてみて、意味が変わるなら順列、変わらないなら組合せです。
2. 受験生が最も苦戦する4つのパターン
試験で差がつくのは、以下の4つの使い分けです。
種類 特徴・キーワード 適用するケース
重複順列 「何度使ってもよい」 nのr乗 で計算。3つの箱に5個のボールを入れる(空箱OK)など。
重複組合せ 「仕切り」の考え方 n+r−₁Cr 。n種類の果物からr個を配る。r個を(n-1)個で仕切る。方程式の解の個数など。
同じものを含む順列 「並べ替え」に制限あり n!÷(p!q!r!) 。「a, a, a, b, b」を並べる、最短経路の問題など。
円順列・じゅず順列 「回転」して同じなら1通り (n−1)! や (n−1)!÷2 。輪になって座る、ブレスレットを作るなど。
3. 確率における「同様に確からしい」の罠
確率の問題(Na)で最も多いミスは、**「区別のつかないものを区別せずに数えてしまう」**ことです。
鉄則:確率は、たとえ見た目が同じ玉でもすべて「別物」として扱う。
赤玉3個、白玉2個から1個取る時、赤が出る確率は3/5 ですよね。これは赤玉1つひとつを R1,R2,R3 と区別して考えているからです。
「反復試行の確率」の適用条件:「1回の試行で起こる確率 p が、何度繰り返しても変わらない」場合に使います。
P=nCr⋅pr乗⋅(1−p)n−r乗
解き方のステップ(例:サイコロを5回投げて、1の目が3回出る確率)
1回の試行で「1の目」が出る確率を求める
サイコロの目は全部で6通りなので、1の目が出る確率は1/6 です。
逆に出ない確率(2〜6の目が出る確率)は 1-1/6=5/6 となります。
どの回で「1の目」が出るか(組み合わせ)を考える
5回の列のうち、どの3回で1が出るかを選びます。これは順序を考慮しないので組合せです。₅C₃ 通りあります。
式を立てて計算する
「1の目が3回出る確率」と「1以外の目が2回出る確率」を掛け合わせ、さらにそのパターンの数(₅C₃)を掛けます。
P=₅C₃×(1/6)³×(5/6)²=(5×4)/(2×1)×(1/216)×(25/36)=250/7776=125/3888
(小数に直すと約 0.032、つまり約 3.2% の確率になります)
4. 正しい適用のためのチェックフロー
問題文を読んだら、以下のステップで解法を選んでみてください。
「区別」はあるか?
取り出す側(人、箱)と取り出される側(玉、カード)の両方に区別があるか確認。
「戻す」か「戻さない」か?
戻すなら「重複」、戻さないなら「通常の順列・組合せ」。
「順番」は関係あるか?
関係あるなら P、ないなら C。
「余事象」の方が早いか?
「少なくとも〜」「〜以上の」という言葉があれば、全体から引くことを検討。